
皆さんが、革鞄や革財布として、所持している革製品に使用されている革たちは、まず、その身を食肉として、私達が「食」として頂いているのです。その後の生皮が、「なめし」されて、立派な革製品として利用されているのです。皆さんは、皮が革に加工される手順の中で、「なめし」と呼ばれるような作業工程がある事をご存知でしょうか?動物の皮を直に手に取った事のある人は珍しいとは思われますが、私たちが生活の中で愛用している革製品は、動物たちの皮膚でできているのです。動物たちから頂いた皮膚を加工せずに、そのままの状態で財布や鞄などを製作する事はできません。原料皮となる生の皮から、まず、コラーゲンなどの成分を分離させた後に、「なめし」と呼ばれるような方法で、皮が腐らないような状態に仕上げていきます。「なめし」と呼ばれる作業は、基本的には一般の人々には縁遠いような工程となりますが、この「なめし」によって、最終的に革製品として形作られる際の性質や品質に大きな変化がもたらせられるのです。「なめし」には、植物や金属の溶液を、生皮に浸透させる事で、長く愛用しても型崩れしにくい、丈夫な革へと変貌していくのです。このあたりの工程に関しては、なかなか目にする機会は少ないとは思われますが、皮が革になるまでにいは、多くの人々の作業の手が加わっているのだという事の基本を学んでおきましょう。